(1) 謎の仕上げ剤
2:32~
5:48~
あそこで、コードバンに着色しています。
ポリッシュを塗ってるのですか?
いや、染料です。
<参考> レーデル小川の仕上げ
さて、今朝はコードバンの種類についてお話させていただきます。
まず、染めは7種類あります。
アニリン染、草木染、塗料染、
丘染、丸染、UP、裏白です。次に仕上げ、仕上げは6種類。
マット、ツヤ有、アニリン、WAX、ラッカー、ウレタン。
(2) 仕上げ剤の剥離
直射日光下で見ると縞々のムラが目立ったので(左1、2枚目)、
仕上げのファクトリーリペアをした(左3枚目)。
それを履いたら剥離したんだが(左4、5枚目)、
同じような目にあったいる?
という投稿を受けて、
新品で同じような目にあったが(右1枚目)、
ファクトリーリペア後も再発したので(右2枚目)、
ロングウィングと交換した(右3枚目)。
というやり取り。(代替品がないので、結局、返品返金になったそうですが)
室内で試し履きはしたが、まだ未使用の正規品のアレンの剥離に気づいた、という投稿。
(3) 仕上げをDIY
レノマットで、すっぴんにしたところ。Angelus社のアクリル樹脂 (Acrylic Finisher #600) を一部に塗ったところ。
全体にAngelus社のアクリル樹脂を塗り、乾いた後に缶入りワックスで仕上げたところ。(オールデンの仕上げ剤がアクリル樹脂なのかどうかは定かではありません)
別の方がアレンで実験。
<参考> Angelus Acrylic Finishers
上で使われたのは基本の#600で、#600<#605<#610<#615の順に光沢が強くなるようです。#620は艶消し。
<参考> アクリル樹脂入りのコードバンクリーム
特 長
コードバン革専用クリームです。名刺入れ、財布など革小物、鞄などにお使い頂けます。
ワックスの割合を増やし、水分を減らすことで、お手入れ時の摩擦を軽減。風合いを保ちツヤと潤いを与えます。ワックスは、カルナバワックスなどを使用しています。
塗布の伸びをよくする流動パラフィン、繊維のケバ立ちを抑えるアクリル樹脂、しなやかさと潤いを与えるホホバオイルを配合しています。皮革にやさしい中性タイプです。
色はニュートラルですので、どんな色の皮革にもお使い頂けます。塗布用のクロス付きです。
(4) おわりに
クラフト社のレザーコートやSEIWA社のレザーフィックスといったアクリル樹脂を牛革に塗ったレポは様々見かけますが、コードバンでのレポは珍しいかなと思いました。 アクリル樹脂のギラギラ感がちょっと・・・という場合は、Fiebingのタンコートがいけるかもしれません。
1) 革:革の仕上げの最終塗装をいう。革の外観を整え、物理特性を高めるために比較的硬い樹脂が使用されることが多い。
2) 靴:甲革仕上工程の最終段階で使用される仕上剤。甲革の光沢を調整し、風合い、色調の深み、平滑性などを与え、さらに耐水性、耐摩耗性などの物性を強化するために各種のタイプが使用されている。主にワックスと、各種バインダー成分から構成された水性型が用いられ、甲革の素材と仕上の狙いなどにより使い分けられる。最も一般的にはスプレーで使用されるが、手ぬりで仕上げられることも多い。
塗料中の結合剤成分。革の仕上げに用いられる塗料中の造膜成分のことで、着色剤や助剤などを革に接着させる働きを持つ。一般にエマルションの状態にして使用され、エマルション-バインダーと呼ばれている。その成分はカゼインなどの天然物から、アクリル系、ポリウレタン系など多岐にわたる。モノマーの種類と重合度、あるいは2種以上のモノマーの混合による共重合体の使用により、膜の性質を調節することができる。このため仕上げ剤はアイロン掛けにより容易に均一な膜を作り、目つぶし効果、革との接着性、ラッカーなどの塗料との親和性、耐光性などが向上する。
革の仕上げの一方法。カゼインを主体として染料、ワックスなどを混合した塗料を革の銀面に塗布した後、固定剤をスプレーし、グレージングで光沢を出す。ボックスカーフ、キッドのような本来の銀面の美しさを生かすのに適している。
アクリル樹脂 10 – 20%
天然ワックス 1 – 2%
イソプロピルアルコール 1 – 2%
グリセリン 0.5 – 2%
水酸化アンモニウム 0.3 – 0.8%
水 73.2 – 87.2%ホウ砂 1 - 5%
カゼイン 2 – 10%
天然油脂 2 – 10%
水 75 – 95%
<追記 2014/11/16> コードバンでもいけるかもね。
WOLYマルチカラーローション活用法 | R&D Staff Journal
■用途: ラバー・ビニール・合成皮革製品用
■主成分: 水、ロウ、乳化剤、油脂、アクリル樹脂、香料、防腐剤
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