ホースハイドはとても丈夫な革なので慣らしが必要です。慣らすには2~3週間ほどかかりますが、Customers Gallery の着用画像を見ればお分かりのように、時間をかけて慣らす価値は十分あります。
フロント クォーター ヘビー ホースハイド(FQHH)を慣らすのが一番大変なのですが、簡単に慣らす方法が一つあります。ジャケットをどこか暖かいところに一晩放置するのです。
FQHH にはワックスとオイルがたっぷり入っているので(*1)、あらゆるワックスがそうであるように、冷えると硬くなります(*2)。この硬さは顧客にとって最大の欠点のようですが、暖めると革が柔らかくなり(*3) 、とても着やすくなります。
(*2) 真説!ホースハイド vol1、真説!ホースハイド vol2(そして最終話) | LDFS ブログ
(*3) エアロレザーは何故硬い | 三一十四四二三ワイルドジャンボ
1~2時間着れば体温で暖められて柔らかくなるでしょうが、霜の降りた寒い朝は予め暖めておくのが最善です!
新しい服を慣らすのに、以下のような伝統的な方法もあるのですが、エアロ社のアドバイスとしては、革特有の艶や風合いを故意に作らないでください。着て、愛用してください!
馴染むのを待つことができない人のために、以下のような方法があることはあるのですが。。。
501メソッド
ジャケットを着たまま風呂に入るかシャワーを浴びて、乾くまで着ます。慣らすだけでなく、あなた自身の形にぴったり合うようになります。暖かい夏の日にするのがいいでしょう!
同じような方法で、Levi Vintage Clothing に「ユーズド加工」のホースハイドジャケットを作ったことがあります。完成したジャケットを暖かい水に数時間漬けた後に、肘を曲げたマネキンに着せ、襟周りはちょうどいい感じに折り、ジッパーを閉めて、工業用熱風機から1メートルほど離して乾かしました。この方法は真冬にするのがベストです! ハンガーに掛けて乾かしてはいけません。
この方法を真似て大成功したエアロユーザーを数名知っていますが、Levi Vintage Clothing とのコラボでは一着一着違う仕上がりになったので、お勧めするというよりは紹介するにとどめます。漬け込み時間が長すぎたり、早く乾燥させすぎたことによるダメージや型崩れによって、貴方のジャケットが思い通りに仕上がらなくても、エアロ社は責任を取ることはできません。自己責任でお願いします!
サビル ツイード スーツ メソッド
これは、領地を持っている貴族に古くから好まれた方法でした。新しいツイードのスーツを受け取った領主は、庭師にそれを2~3ヶ月くらい着させて、新品臭さが無くなると庭師から回収して、領主が着ていました。ぼろぼろになり、領主の好みに合わなくなると、庭師にあげていました。これはホースハイドジャケットの慣らしにも使える素晴らしい方法ですが、同じサイズの庭師を雇わなければならないという欠点があります。
新しいホースハイドジャケットの着方
とても簡単なことで、ただ着れば良いのです。大切にして過保護にしてはいけません。首の後ろをフックに引っ掛けて吊るすのだけはやめてください。そうしない限り、手荒く扱っても大丈夫です。
手入れ
手入れはとても簡単です。何もしないこと。絶対に何もしないこと。オイルを入れてはいけませんし、クリームで手入れもしてはいけません。エアロ社が売っている手入れ用品(*4)も使ってはいけません。エアロ社が売っているものは、1930~1940年頃のステアハイドジャケットとオイルが抜けたビンテージのホースハイドジャケットを手入れするためのものであって、貴方のエアロレザーを手入れするものではありません。2035年(*5)になるまで使わなくていいかもしれません。
(*5) この記事がGoogleにインデックスされた日付は2012年5月22日なので、FQHH の場合、23年間はノーメンテで良いということなのでしょうか。
Front Quarter Horsehide は Horween製。Mid Weight Horsehide は UK製。
上から、
- Mid Weight Horsehide:厚さ 1.1 mm、重さ 57 g (30cm×30cm)
- Horween Chromexcel Front Quarter Horsehide:厚さ 1.3 mm、重さ 85 g (30cm×30cm)
- Horween Chromexcel Heavy Steerhide:厚さ 1.8 mm、重さ 139 g (30cm×30cm)
Horween USA and Aero Leather Joint Statement | The Fedora Lounge
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